2005年08月11日

携帯電話でペースメーカは誤動作しない

某探偵ファイルに送ったメール。
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ペースメーカ記事に反論です。ふなです。


別に携帯電話屋ではありません。
単なる技術者です。

携帯電話でペースメーカは誤動作しません。

携帯電話で22cm、PHSで3cmというデータが出たのは
たぶんずいぶん昔の話です。
当時の携帯電話は800MHzで最高5W程度の出力がありました。
しかもペースメーカを裸にしておいて距離を測定したらしいのです。
これでは誤動作してあたりまえの環境です。
誤動作させるための環境と言ってもいいでしょう。

誤動作しない理由その1、電池交換
ペースメーカが電池が動いていることはご存知と思いますが
この電池が3-5年で交換されます。それと同時に本体も電波で誤動作しないタイプに
交換されています。メーカーもちゃんと対策しています。
現在、携帯電話で誤動作するペースメーカをしている人は
(外国から最近来た人を除いて)いません。

誤動作しない理由その2、電波方式
FOMAとかAUのいわゆる3G携帯はCDMA方式です。
広い電波帯に弱く出力しています。例えるなら砂山に霧吹きで水をかけるような
ものです。砂山は壊れません。昔の携帯電話はホースで砂山に水をかけるような
ものでした。砂山は壊れるでしょう。これが昔の携帯電話。
今の携帯は町中に基地局があるので0.5Wも出てないと思います。
さらにアンテナマークを見てください。バリ3の横に*マークがあるでしょう?
この意味をご存知でしょうか?これは「基地局と良好な交信が出来ているので
発信する電波を微弱モードにしている」ことをあらわしています。
発信する電波の出力を半分以下にしています。

誤動作しない理由その3、人体吸収
電波は人体に吸収されます。とうぜん、裸のペースメーカに近づければ22cmの
距離で誤動作するかもしれません。しかし、実際は体内に埋め込まれています。
つまり本体に届くまでに人体に吸収され、届く電波は弱く22cmなんかでは誤動作しません。

誤動作しても死なない:
万が一誤動作してもペースメーカの誤動作というのは多く脈を打つ、しかありません。
脈を打たないのであれば命に危険がありますが、要するに発生パルスが
多くカウントされることしかありません。
1分間に100回が101回になったからと言って死にません。

電源を切るのはもっと危険:
優先席付近で電源を切る行為はもっと危険です。
先に述べたようにアンテナマークの横に*印があれば電波の出力は50%にセーブされ
ていますが、電源のON,OFFにはフルパワーで基地局に位置情報を送信します。
つまり逆にペースメーカーの人を危険にさらしているのです。

携帯電話が原因でペースメーカ事故で死んだ人はいない:
過去にも例がありません。まったくのでたらめだからです。
これは電車内マナーを徹底したいために作られたうそだからです。
電子レンジに猫くらいの都市伝説です。

ということで、俺はいつでも優先席で携帯を使っています。
過去に2度ほど注意しにきたじいさん、ばあさんに上記の理論をぶちこんで黙らせた
ことがあります。これからも俺は携帯電話を優先席で使い続けます。
文句があるなら実験してみろ!といいたい。
方法は簡単です。
FOMAを用意する。食塩水バッグに包んだ最新のペースメーカを用意する。
通話しながら近づき、どこで誤動作するか?
2cmとかじゃないかな?

さて、もっと問題は
「おれおれ詐欺ならぬ携帯ペースメーカ詐欺」があると聞きました。
方法は老人が優先席付近で「うっ!」と言って倒れる。
近くにいた携帯使用のサラリーマンをつかんで倒れる。
病院に行く、慰謝料を請求する、という詐欺があるそうです。
こっちが問題でしょうね。

追伸:
俺になんかするの忘れてない(笑)
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メールを送ったあとできがついたんですが、
22cmはうそでした。
実験結果はここを参照
124機種のうち8機種 が5cmで誤動作した。
10cmにしたら2機種で
15cmにしたら1機種、誤動作した。
それ以上にしたら、誤動作する機種は無かった。
なので15cmxルート2=22cm。
実際はMAX15cmなのね。

まあ他にも実験データ見たが
「ペースメーカの感度を最高にして、PDC携帯電話をくっつけて実験」とか
お前は松枯れ病の実験か!みたいな。

逆に言えば、124機種から8機種を除いたものは誤動作なんかしない!わけです。
この8機種を既存の機種に交換すりゃあいい。
きっとシェアも少ないだろう。

そして誤動作させやすい800MHzのPDCを使っている。
これは前場で砂山にホースで水をかける、というこの例のタイプですね。
1つの周波数で強い電波が出るタイプなので。CDMAは広い周波数に薄く出るので
まず誤動作なんかしない。砂山に霧吹きで水をかけても崩れないというたとえ。

それが証拠に飛行機内で携帯電話が使えるようになるというニュースがありました。

さて同じ問題が水面でも起こってますねぇ。
バスの害なんかほとんどないのにバスのリリ禁とか外来魚指定とか。
規制するならギルとかナマズだろう。こっちの方が増えてて問題。
マナー向上のために、何かを血祭りにあげて間違った情報を配布するのは
日本のやり方なのかなぁ。
まあこれからもバス釣りはするし優先席で携帯も使う。
何が真実か自分で判断したいな。

Posted by funa at 2005年08月11日 11:54 | トラックバック
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