2004年12月22日

光触媒、酸化チタンを釣り具に応用する

ということで、GETした酸化チタンスプレー
150ccで1330円だったか?2本買った。
DVC10012.JPG
酸化チタンのリキッドである。

DVC10013.JPG
光触媒だー

DVC10011.JPG
裏面アップ。
別にアトムの宣伝じゃない。酸化チタンのスプレーだったらなんでもOK。

ではここに酸化チタンの特性について述べる。(お、なんか偉そうな文面だぞ)
紫外線(日光、蛍光灯も含む)を当てることに触媒機能が働く。
急激ではなくゆっくりと働くのである。
触媒なので劣化しにくい。長期間1年とか30年とか働く。
触媒といえば車の排気ガスの無害化に役立っていることはみなさんもご存知。
あれは熱触媒。これは光触媒。
次に超親水性。水とのなじみが強い。撥水系ガラスコートと親水系ガラスコートを聞いたことがあるかな?はじくのか、なじませるのか?である。

これを釣り具に応用するとどうなるのか?
例えばメタリックなボディのリール。ワームオイルや塩水、オキアミなどで汚れることが多く、
乾くとよごれがこびりついてしまう。これがなくなる。
もちろん光触媒なので袋に入れて大事にしまっているものには効果が無い。(薄い)
実用化されてないかな?とぐぐったところ。Daiwa社がバッカンに応用している。
じゃあマグフォースVもそのうち酸化チタンコーティングされて出てくるなぁ。
しかし、なぜバッカンなんだろう??いろいろ応用が考えられるのに、、
1つは臭いである。オキアミ臭い臭いを光触媒で分解してしまおうという考えか。
それで良さが実証できたら他種の道具に応用するのかもしれん。
企業が新しい分野に取り組むとき、一番厳しい条件のもとで試す。
それで効果があるなら他でも効果あるだろうという考えか。
ちなみにチタンリップのクランクベイトもあったがあれは酸化チタンではない、、、と思う。
(表面は酸化していて酸化チタンになっているかもしれん、すまんわからん)

ヘラブナでは竿に応用して欲しい。俺もそうだが、グリップに餌が固まってます(汗)
光触媒の酸化チタンコーティングすると餌が分解されいつまでもきれいな状態になる。
でも普通竿ってさお袋に入っているのよねー。家でロッドホルダーに立てかけるってしないか、、
つーことで、酸化チタンコーティングの釣具はかなりイイ!のである。

さらに超親水性である。
金属のアルミは水に沈む。当たり前だが、、、、1円玉は水に浮かべることが出来る。
これは表面張力のおかげである。
今までのヘラウキはこの表面張力が邪魔だったに違いない。
1円玉は約1gである。1g以上の表面張力が働くので浮かべることができる。
ウキがなじむのはいままでは ウキの浮力=水中の仕掛けの重さ だとみなさん信じてきていた。
しかし、表面張力を忘れちゃあいませんか?ということである。
ウキの浮力+ウキの表面張力=水中の仕掛けの重さ ということになる。
これが正しい式のはずだ。
2gのシズが乗るウキの表面張力が0.4gだったとしたら20%も浮力が上下することになる。
浮力は水温、気温が一定ならそう変わらないが表面張力は毎回変化する。
現在は浮力=表面張力を含んだ浮力 となり
暴論を展開すると「世の中にあるヘラウキの99.999%は浮力が一定ではない=世の中の99.999%のウキはまともではない」
王様も「おかっぱりのキャストの95%は無駄」と言ってたっけ(足元にバスはいるということ)
アンタレスのボディに酸化チタンコーティングしてよ>村田さーん。
よくなじみをよくするためにタバコの灰を塗ったりする。
いや撥水か?おしいな、先人達の知恵は目に見えぬ力をコントロールしようとしていた。
超左脳理論の科学のメスがいよいよ入る。

表面張力はヘラブナ釣りにとって邪魔である。
例えば、仕掛けを振り込むと道糸が水面に浮くのでティップを水中に突っ込んで「道糸を沈める」と
いう動作をしなければならない。
水と同じ比重で作った道糸が浮いてしまうのは表面張力のせいだ。
そのため、沈みやすくするには比重を上げる(重くする)しかない。すると道糸が沈むとウキに影響を与えてしまう
これが超親水性の物質(別に酸化チタンと限らなくてもいい)でコーティングされている道糸だったら
どうだろうか?
理論値の水の比重で糸が沈むのである。ウキには影響の無い道糸が完成する。
ウキも感度の高いものが作れるはずである。
理論値どおりのウキ、道糸が作れるわけである。
本当は特許取ってやろうと思ったんだが、ヘラブナ業界のウキと道糸の市場ってどんなもんよ?
って思ったときにそこから取るのは申しわけないなーと思ったので(業界狭いしさ)
堂々と公開してしまう。スポンサーさんがいたら独占で教えてあげるところだったがまだいないしさ(笑)
釣り博にサンプル出品するところが現れたらいいな。
ラインメーカーさんぜひ作ってくださいな。その際には俺にもくれ(笑)
酸化チタンは食品にも応用されているので害はない。
そのへんはぐぐれば出てくる。
酸化チタンのコーティングは厚さ100−150nm(ナノメートル)なので
ナノテクノロジーである。技術の最先端をヘラブナ釣りに応用だ!!
温故知新が融合するぞっと。

マンションのタイルなんかに酸化チタンコーティングされたものもあって汚れに強い。
今考えているのは霞、北浦の護岸の酸化チタンのタイル化である。
まずは霞オヤジの小池栄湖あたりで実験したいが、、難しいだろうな。
1つの池だけでやっても水質が良くなっても偶然だ、ってことになっちゃう。
同じ条件の池が2つあってこっちには超シャロー(水深1−2cm)にタイルを並べる。
どのくらいの期間で水が浄化されるのか?をくらべてはっきりとしたデータがないと
護岸の酸化チタンタイル化は難しいかもかも。
浮き漁礁ならぬ浮き酸化チタン板である。
日光に当たる面積が大きいならばそれでいいと思う。

酸化チタンタイルを護岸に貼るとどういう風に浄化されるのかというと
日光が届く面や波によってタイルの表面に付いた汚れた水が光触媒によって
分解されきれいな水になる。
タイルにはコケが生えないのでいつまでもきれい、である。
これを護岸のところに貼るだけでOKなんだからいいんじゃねーかな?

人工滝のようなものを作って浄化してもいいと思う。
太陽電池パネルは熱を持つと発電量は下がる。
水をかけて冷やしてあげるといい。その水が霞の水で
それが南側にスロープ状になっている太陽電池パネルだったら?
表面に酸化チタンコートしてあったら?完璧でしょう。
昼間太陽光で発電、水をくみ上げ、太陽電池パネルを冷やす、光触媒が水を浄化。
夜は静か。エコだな。酸化チタンはいろいろな分野で活躍するだろう。
酸化チタンを釣具に応用したら?と提案したのは俺だってことをおぼえてほしいな。
フロロカーボンが釣り糸でメジャーになったように
釣具には酸化チタンコーティングが標準ってなる日も近い。
油揚げもってかれちゃうかな?まあ業界が発展するならいいけど。
と言っている割には浮きにまだコーティングさえしてない、、間に合わん。ヤバイ。
参考資料

Posted by funa at 2004年12月22日 10:53 | トラックバック
コメント
良い内容ですねぇ、、、
酸化チタンを釣具に使ってみようというアイデアも良いし、そこから表面張力にまで話が発展して、、、感服いたしました。
またお邪魔しますので宜しく。
Posted by: kuny at 2005年01月21日 10:41
いやーまだまだ勉強途中です。
基礎データを積み上げてプロダクトに到達するのはいつの日か??
Posted by: ふな at 2005年01月24日 17:49
Webサイト「ヘラウキ尽心工房」を主宰しております北村と申します。
私も車のフロントガラスに塗る「親水ガラスコート」(酸化チタン)に着目しておりました。ところが、車に塗るポリィッシュ製のものをウキに塗ると蛍光塗料がくすんでしまうという欠点があり、何か良いものはないかと思っていたところ、貴サイトでスプレー製の酸化チタンがあることを知りました。実は現在、「ヘラ専科」において、連載を書かせていただいており、このスプレーのことを書かせていただいてもよろしいでしょうか。
もちろん貴サイトの名称等も紹介させていただきます。
どうか、ご高配賜りますようお願い申し上げます。
ご返事をお待ちしております。
敬具
Posted by: 北村 滋朗 at 2005年03月03日 23:30
こんにちは
ふなです。
尽心さんのサイトはウキの勉強に
とても役に立っています。
自分でもウキを作ってみたいと
思うのですが時間がまったく取れないので
頓挫しております。
さて、本題ですが、
もちろんOKでございます。
もう1つ、ウキのネタがあるのですが
実際ウキを作らないと写真が取れないので
そのうち文章だけでもUPしたいと思います。
それは、、ウキの表面はつるつるじゃないとダメなのか?
ということをテーマにしたものです。
また暴論を展開したいと思います(笑)
Posted by: ふな at 2005年03月04日 09:07
酸化チタンに着目されたこと、すばらしいと思います。 親水性を発揮するこの素材の応用先をそれとなく考えておりましたが、自分の趣味のヘラ釣りに応用することなど、はっきり言って思い付きもしませんでした。 言われてみれば、魚は全て水の中ですので、酸化チタンコートされた釣具は、有る意味理想的だと思います。 使えば使うほど綺麗になる商品そのものって、魅力的ですね。 私も実用化される商品を一捻りしたいと思います。 実用化の際には、ぜひテスター第1号になってください。(笑)
Posted by: 下手の横好き at 2005年05月21日 00:02
ありがとうございます。
少しづつでも世間に広まっていって
それでつり業界が発展すればいいと
思っています。
ヘラ釣りはまだまだ、科学のメスが入ってない分野ですからバンバン斬って行きたいと
思います。
テスターしますよー!!
待ってます!
Posted by: ふな at 2005年05月22日 03:48
世に出ているのは、二酸化チタン、酸化チタン。そのほとんどはバインダーと呼ばれる定着させる「糊」で付着させますが、その「糊」によってチタンがコーティングされてしまい、本来の能力を発揮できないというのが、現在のチタンを使った光触媒製品の正体です。確かにチタンの謳い文句に偽りはありませんが、本物のチタンの光触媒製品は皆無に等しいのが現状ですよね。
Posted by: yuki at 2005年06月06日 16:38
こんにちわ!
なるほどー。
昔、「炭入りシャンプー」が頭皮にいい、炭の働きで毛根を洗浄!とかいうコピーを見て。
シャンプーの不純物を炭が吸い取っただけじゃないのか?という疑問にそっくりですね。

しかし、糊ですか。
前も思ったんだが、酸化チタンを
なんとか表面につけたとして
その接着面は分解されないのか?とふと思ったんですよね。
糊は光分解されないのかな??

糊が使われているとは知らなかったなー
単純に酸化チタンの粉末をアルコールとか揮発液体で溶いて、ガスで
噴射し、水分が乾燥したら乾燥した酸化チタンが効き目を出すものと思ってました。
そう考えると、眉唾ものになってしまうのかなぁ?
本物の酸化チタン製品が出るまで
ちょっと待つかな、、、
Posted by: ふな at 2005年06月06日 17:20
誤解を招く表現ですいません。
「糊」じゃなく、「糊の役目を果たす薬品」です。
糊は有機物ですから、光を当てると分解されますよね。

> 酸化チタンの粉末をアルコールとか揮発液体で溶いて
仰る事は正論です。しかし、これが難しいのです。
現在、出回っているチタン製品は、チタン粉末を攪拌させたものです。
ですから、中にはスプレー缶や噴霧させる機材のノズル部で詰まってしまったりするんですよね。
※しかし、アルコール系の揮発液体は良い着目点です。これもまた難しい点がありますが。

乾燥したチタンが効き目を出す・・・そうですが、重要なのは、そのチタンの状態です。
どのような状態で定着するのかですね。
恐らく、この課題は日本中探しても解決方法を出している研究所や会社はあるやら無いやら。

チタン製品が横行する中、「チタン含有」のみを謳い文句にしている製品が多いですね。
紛い物には気をつけたいものです。

※実は私もソルトルアー・ゲームの普及の材料にならないかと思っています。日本のバスフィッシングの状況は思わしくないですから。
 バスフィッシングに対してのモラルが再構築されるまで、海洋国家たる日本独自のゲームフィッシング文化を育つと良いかな・・・なんて思います。
 (菊本俊文プロや田辺哲男プロの取り組みは頭が下がる思いです。)

Posted by: yuki at 2005年06月06日 18:20
なるほど
ソルトの世界もいいですね。
SOLTIGAのチタンコーチングなんか
すごい実用的だと思うんですが
それはかなり技術的に難しいのでしょうね。
チタン含有のみの商品とどうやって差別化していくのか?
今後の課題だなぁ。検査方法とか確立したらいいのに。
Posted by: ふな at 2005年06月07日 09:18
そるとウォーターゲームにおいての光触媒ぎ技術の応用としては、防汚には効果的であるものの、対塩害に対しては、全くのゼロですから、期待を大きく持つのはどうかとも思いますが・・・
しかし、ルアーフィッシングにしてみても、魚を持った後のヌルヌル(これ、たんぱく質ですよね)は分解してくれます。
それに親水性による防汚効果は、水洗いだけで汚れを落としてくれるという点で、リールだけでなく、ルアーにも応用できるかと思います。
ちなみにラインに関しては、ナイロンライン、PEライン、フロロの各特性を殺してしまう結果になるので、ラインには適用できないのではないかと思います。
しかし、私としての憧れは、DAIWA の優れたマグフォースを海でも使えれば良いなっていうのはありますね。
※SEA HAWKとType-Rの組み合わせのカラーリングは大好きです。

・・・お話しは長くなりましたが、リールへの期待できるチタン光触媒としての魅力は、防汚効果くらいなものなのかもしれません。


>>>> さて、ダイワ精工さんもi-ze Factoryなど苦し紛れの展開をされているので、SIMANOさんの対抗製品としての提案もよいかなーなんて思っています。(^^;


Posted by: yuki at 2005年06月07日 13:55
なるほどー
SIMANOから出てこないかな。
来年の釣り博にはちょっと期待したいな。
Posted by: ふな at 2005年06月08日 10:09
酸化チタンの製品への貼り付け問題ですが、チタンそのもののを沸点まで加熱し、その蒸気を付着させ、冷却酸素を吹き付けて急速酸化させる手はどうでしょうか。 でも、チタンの沸点近くまで耐性のあるベース材は、耐熱セラミック以外には無いかもしれません。 そうなると、浮力が必要なウキには使えない技術になろうかと・・・。 ムムム。 電気蒸着法を使って、チタンイオンガスと酸素イオンガスの混合気内に、ベース材を投入するとか。 単純に、チタン化合溶液を吹き付けて、焼結工程(電気釜)を通すのが、妥当なところでしょうか。
やはり、ベース材の耐熱性が求められます。

Posted by: 下手の横好き at 2005年07月02日 00:14
おおー
確かうろ覚えですが
チタンの融点は1800度くらいだったと思います。
鉄もどろどろに溶ける温度ですね。
ウキも燃える!
とはいえ、例えばセラミックシートのようなもの
で表面に酸化チタン加工されていると
それを貼り付けて、、うーん。難しい。

最近思ったのは
バインダーの表面を削るなり溶かすなりして
酸化チタンを露出させてやればいいんじゃないか?と思いました。
溶かしても削ってもかなり酸化チタンが
はがれそうですけどね。
Posted by: ふな at 2005年07月04日 09:31
酸化チタンでコーティングされた製品と言えば、TOTOのセフィオンテクトコーティングが思い出されます。 ちょっと前までは、ハイドロテクトって名でタイルや衛生陶器が製品化されていたと思います。 確か、車用品にもハイドロテクト(親水性防汚性)を使ったコート材(防汚材)があったような・・・。 
Posted by: 下手の横好き at 2005年07月09日 00:42
おーハイドロテクト
あれ親水性だったのかー
撥水性だとおもってた。

最近手に入れたのは
撥水系のサイドミラーコート材です。
Posted by: ふな at 2005年07月09日 08:13
揮発性材は、ウキのコーティングに試したことがあります。 が、浮力が変わってしまい、オモリバランスを取り直したり、釣ってるうちに剥離して、元の浮力に戻ったりで、散々でした。
Posted by: 下手の横好き at 2005年07月14日 23:02
へぇー
ものの本で読んだのは
タバコの灰を塗るとなじみが3節も変わる
とかでした。
撥水作用だったのかな?

Posted by: ふな at 2005年07月15日 10:24
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